足つぼマッサージは正しい知識がないと危険!?
疲れた時やなんだか体の調子がすぐれない時、足の裏をもみほぐしてつぼを刺激する習慣がある人もいるでしょう。足の裏を刺激することで健康を増進させる治療法は、洋の東西を問わず広まっています。しかし、医療資格がなくてもできる治療法であっても、正しいやり方に従って実践しなければ、逆に健康を害する危険性があるのです。
足つぼマッサージはなぜ健康に良いのか?
足つぼマッサージで足を刺激しているのに、目や耳、さらには心臓や胃などの足から離れた部位に効き目があるのかということを不思議に思う人は少なくないでしょう。
東洋医学の観点で言うと、人体には「血の巡り」の他に「気の巡り」「水の巡り」があると考えられています。つぼは「血の巡り」と「気の巡り」が交差するスポットで、つぼを刺激することによって血と気の巡りを活発にして病気を癒す効果が得られるといわれています。
西洋医学における足つぼマッサージは「リフレクソロジー」といい、「足の裏を刺激すると体の部位からくる痛みが緩和される」という現象を根拠にして研究されたものです。リフレクソロジーでは足のツボを刺激することで各内臓・器官に接触できて痛みを緩和することができる、と考えられているのです。
足つぼマッサージについてもっと詳しく知りたい!
足ツボマッサージについてもう少し基本情報をおさえておきましょう。どのつぼが体のどの部分に対応しているのか、足つぼマッサージをしてはいけないケース、効果的なやり方について紹介します。
どの足つぼが身体のどの部分に対応しているのか?
リフレクソロジーにおける足つぼは、基本的に親指同士を並べあわせて左右対称になる形で存在しています。基本的には指が頭部で指の付け根が胸、土踏まずのあたりが腹部で、かかとが下腹部に対応しています。
一方、東洋医学での足つぼは、足の裏だけでなく足の甲や足首などにもあり、把握しきれないほどにバラバラに点在しています。東洋医学に基づく足のツボは健康に効果があるものもあれば健康を害するものもあるため、素人の判断で刺激するのは大変危険なのです。
足つぼマッサージをしてはいけない場合
足つぼマッサージには「痛く感じるところほど悪い」という言葉がありますが、病気などによってはうかつに足つぼマッサージをするべきではない場合があります。まず、足をねんざ・骨折している人に対して足つぼマッサージを行ってはいけません。状態が悪化する恐れがあります。
心臓病や重度の高血圧、不整脈などを患っている人に対しての足つぼマッサージは禁じられています。血行を促進してしまうと逆に病気が重くなってしまうからです。同じように腎臓病や伝染病に掛かっている人に対しての足つぼマッサージは病気を悪化させる可能性があります。
また、病気ではないのですが、妊婦の方への足つぼマッサージも行わないようにしなければなりません。
足つぼマッサージの効果的なやり方
足つぼマッサージは、入浴直後の全身の血行が良くなっていて、足の裏が柔らかくなった時に行うのが一番効果的です。強く揉めば揉むほど効果があるように思っている人も多いのですが、やり始めは弱めに刺激を与えて徐々に力を入れていくようにした方が効果的です。
また、刺激を強くするときは、指よりもマッサージ棒でピンポイントに刺激を与えるようにするとさらに効果は増します。マッサージにかける時間は片足15分程度が目安です。マッサージ中はもう片方の足を冷やさないように注意しましょう。