下肢静脈瘤の症状を改善するストッキング
足の病気である下肢静脈瘤。あまり認知度は高くないですが、この病気は足の静脈にある血液の逆流を防いでいる弁が壊れてしまうことで発症します。弁が壊れてしまうと、血の流れが滞り血管が膨らんで変形して、ぼこぼことした状態で肌の表面に現れます。命に関わるような病気ではないのですが、足の見た目が美しくなくなるなどの理由で女性にとっては良い病気であるとは言えません。また、足のむくみや疲れを引き起こしたり、と日常生活に支障をきたすことも。
そんな下肢静脈瘤の症状の改善を手助けしてくるものに「弾性ストッキング」というものがあります。今回はこの弾性ストッキングについてご紹介します。
弾性ストッキングとは?
弾性ストッキングとは、通常のストッキングではなく足を圧迫することを目的に特殊な編み方によって作られている医療用のストッキングです。ストッキングで足を圧迫することによって、足の静脈の血流を促進してくれるので、下肢静脈瘤の治療に使用されています。この弾性ストッキングを使った治療法を圧迫療法と言います。
この弾性ストッキングを使った圧迫療法は、下肢静脈瘤の治療法の中ではもっとも基本的なものになります。軽症の段階であるならば、下肢静脈瘤はこの方法だけで治療することもできるのです。症状が重症化してしまうと、手術が必要になってしまうので下肢静脈瘤は圧迫療法の効果を得ることの出来る段階で治療していくことが大切です。
弾性ストッキングの選び方
弾性ストッキングは下肢静脈瘤の改善のみならず、むくみの解消などに効果があることから最近では市販でも多く売られています。それでは、医療用と市販用のストッキングの効果などには何か違いがあるのでしょうか?
実は基本的には医療用と市販用の弾性ストッキングの間に違いと言うのはありません。構造としては、足首から足上にかけて少しずつ圧力を減らしながら足全体を圧迫していくというものです。しかし、ストッキングの構造自体に違いはないのですが医療用のものの方が、性能の面では上回っていて、さらにサイズ、圧迫の強度といった部分を静脈瘤の状態に合わせて調節することが可能なのです。また、医療用のストッキングを使用する場合、医師からの指導を受けることができるのも医療用のものを使う際の大きなメリットとなります。
どんなタイプのものがある?
弾性ストッキングには大きく分けると、パンティストッキング、ストッキングタイプ、ハイソックスタイプの3つがあります。これは長さによる違いでタイプが分かれていて、下肢静脈瘤の症状によってどのタイプを履くのかが決まってきます。
もっとも基本的なのはハイソックスタイプで、大抵の場合の治療に用いられます。浮腫が強く出ている場合は、ストッキングタイプが使用される場合が多いです。さらに、下肢静脈瘤の治療法の一種である硬化療法の一環で圧迫療法を併用して行う場合は、大腿部の圧迫をするためにパンティストッキングタイプを使用します。このように、症状によってストッキングは使い分ける必要があるため、下肢静脈瘤の改善を目的に弾性ストッキングを使用する際には、出来る限り医師の診断を受ける必要があります。
毎日履くもの?
弾性ストッキングは基本的に履き続けることで効果があらわれます。また、ストッキングを履くタイミングは朝起きてからすぐ。また、就寝時に脱ぐのが一般的です。寝ているときは姿勢の関係もあり、血管に負担がかからないのでストッキングを着用する必要はありません。
ストッキングの履き方
また、弾性ストッキングは普通のストッキングと少し構造が違うので、履きにくいと感じる方も多いようです。そういった場合は、いつも使っている普通のストッキングを履いて、その上から弾性ストッキングを履くようにすると良いです。また、弾性ストッキングで肌がかぶれてしまうという場合も、この方法が効果的です。また、圧迫の弱い弾性ストッキングを2枚重ね履きするというタイプのストッキングもあります。このタイプは一枚一枚の圧迫は弱いので、その分楽に装着できる傾向にあります。
出典:
https://medicks.jp/mukumi
http://www.nextmaruni.com/pressure/post-29.html
http://www.nextmaruni.com/pressure/post-31.html
http://www.nextmaruni.com/pressure/post-32.html
http://www.varix.tokyo/remedy/stocking
http://jyoumyakuryu.cocolog-nifty.com/blog/cat23593729/index.html